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雨の日なんて乗るもんじゃない~BRM522千葉200km

WRITTEN BY川ちゅん blog

おかげさまでYoutubeの反応も上々で、とりわけ「ブルベ」について話しかけられることも多い今日のこの頃。

しかし、肝心の自分は、実はもうここ2年近くブルベには出走しておらず、
すっかりシクロクロスとロードレースを中心にした自転車事情に終始しておりました。

▲昨年の宇都宮クリテリウムの一コマ

なんでブルベに出なくなったか?

答えは「体に求められる要素が違う」というのが一番の理由。

当然、ブルベはレースではありませんから、瞬発力もそれほど必要ないですし、
パワーウェイトレシオなんて、そうそうシビアではありません。

山だって上れりゃいいんです、遅くたってなんだって。

だからそれほど体を絞ってピークを出す必要なんてないわけです。

でも走力は求められる……400キロ600キロなんて、丸々一日以上低強度で運動し続けないといけない。

当然そのエネルギーは体に求められるし、遅くてもいいとはいえ制限時間があるわけですから、淡々とでも走り続けられる脚は必要なわけですね。

人間の体は良くできたもので、一日中走り続けて、体内のエネルギーが枯渇してきたとき、代わりに燃焼させてエネルギーとして最初に代謝させるのは、どうやら脂肪ではなく筋肉であって、つまるところ、ブルベなどの超ロングライドは終盤、筋肉を溶かしながら走り続けるわけです。

そのあときちんとケアをすれば、破壊的創造といいますか、筋肉が再構築されてパワーアップも図れるわけですが、ブルベは低強度な運動ですから、育つのは速筋ではなく遅筋……

レースシーズンが始まって急に体を作り替えろと言われても、なかなかそうもいかないわけで、シクロクロスに取り組む以上、ひとまずブルベ・ロングライドは「いったん置いといて…」となっていたのでした。

▲ロングライド用になっているBianchi Via Nirone7も久しぶり

とはいえ、200㎞程度のブルベであればおおよそ10時間程度のロングライド

まぁ、こういうと少々乱暴ではありますが「レジャー」ですよね、200㎞だと。

とくに、自分なんて少々ものぐさな人間なものですから、
ちょうどいい休みの日にロングライドしようと思っても、結局手賀沼のまわりを数時間ぐるぐるして、コンビニでザバス買って終わりということばかりで、こりゃちょっと200㎞でも申し込んで、ブルベ走っておかないと日々マンネリから抜けられないなと……

そんな思惑とモヤモヤの狭間で出走したのが、BRM522千葉200km鹿野山。

ちょうど休みが取れそうな200㎞だったというのが、一番の理由ではあるのですが、エントリーしてからルートを確認すると、なんと獲得標高は3000m近く、その多くが林道というかなりタフなルート設定。

しかし、この2年間私も登録レースで揉まれてきてるわけですから、恐れるコースではない!と当日を迎えたわけです。

スタートは道の駅いちはらの近隣のゴルフ場から。

おおよそ房総半島、チーバくんでいえば腹だったり腰だったり膝だったりをうろうろしながらの200㎞。

当日の天気はあいにくの雨天スタート。

▲当日スタート前の雨雲レーダー

天気予報では快方に向かっているというインフォメーションだったが、スタート地点では雨が残り、久しぶりのブルベは少々憂鬱なスタートとなった。

ギリギリまで天気を待った関係で、最後のウェーブの最後の方でのスタートとなったが、車検を受けてみると迂闊にもテールライトが点灯しない!
電池が切れてしまっていたようで、こんなこともあろうかとスペアのライトを取り付けてスタート。

いやはや、久しぶりのブルベ、久しぶり過ぎて凡ミスやらかすなぁと苦笑いしつつ、市原の住宅街を抜けて林道へと向かっていった。

雨のブルベは当然何度も経験しているものの、はっきり言って憂鬱だし、雨の中は走りたくない。

バイクは汚れるし、体は濡れるし、はっきり言って不快だ。

とはいえ「ランドネ」はそういうものだし、環境に不平を言っても変わるものではないので、その中でも楽しみを見つけながらライドをするのがやはりいいものだ。

▲林道の様子、これはかなり路面が良いほうだった

5月の末頃はちょうど新緑が柔らかな色から、ビビッドな色へと変化していく時期で、この日の雨も相まって、非常に緑がきれいな景色のなか、ランドネは進んでいった。

道端の水田も美しい。

この時期の水田は、まだ稲が育っておらず、水面が水鏡のように、綺麗に映えこむのが楽しい。

コースは序盤から意地悪のように坂道を通らされるルートで、なかなか歯ごたえのある道すがらだったが、足を使い過ぎないように、いつもより1枚軽いギアをセレクトを心がけた。

▲コース序盤のフォトチェックにて

7時過ぎにスタートをしておおよそ10時ごろには雨が止み始め、最初のPC(コントロールポイント)へ到着と同時に雨装備を脱いでリセッティング。
ゴアテックスを脱いだり、電池の切れたライトを直したりと少々荷造りに手間取ったが、順調に走り始める。

▲南房、天津小湊の町、雲は厚いが雨は上がった

雨は止んだが天気はどんよりとしており、日差しが少ないのは好都合。
やはり急激な気温変化は体に堪える。

中間地点100㎞にあるPC2へは12時半ごろ到着。

ちょっとペース的には想定よりも遅いが、これは予想以上に林道の路面状況が悪く、下りでペースが上げられなかった側面が大きい。
200だと調子が良ければ、8時間台でゴール出来るものなので、さすがに山が多くそうもいかないとは思っていたが……

▲雨ですっかりバイクはどろどろになってしまった、ここからまだ100㎞ある

おおよそ120㎞地点にある、今回のブルベのクライマックスともいえる鹿野山林道は、スタッフが「今回のメインディッシュ」というだけあって、勾配もさることながら、土砂崩れ、崩落、水没、ほぼグラベルと強烈な林道で、28C以上のタイヤが欲しいなと強く感じるルート。

やはりディスクブレーキで28~32Cのタイヤを入れて、スプロケット、ロー側は30~32Tがあると、神経質にならなくていいだろうなと……

もし、またロングライドをガンガンやるとしたら、グラベルロードをオンロード寄りに軽快に仕上げるのが案外最適解ではないのかと強く感じたひと時だった。

▲ブルべのルートは比較的交通量も少なく、走りやすい道が多いのも特徴

鹿野山を下り、佐貫の駅まで降りてくると、ここに来てやっとまとまった平坦快走路。

チーバくんの「ナニ」と言われる富津岬でフォトチェックを済ませると、あとはゴールまで。

▲富津岬の様子

とはいえ、まだ50㎞あるわけで、この期に及んで再び雨が降り始め、すっかり体力の奪われた自分は最終PCで食事。

▲食べやすい麺類を選びがち……

険しい林道はないものの、意地悪な丘のアップダウンを繰り返しつつ、ゴールは17時45分。
認定タイムは10時間41分でのゴールとなった。

200㎞はレジャーと言いつつも、険しい林道に雨、獲得標高も3000m近くとなると、ゴールはすっかりクタクタに。
特にラストの30㎞は足がうまく回らず、さすがに短時間・高強度なレースばかりやっていると、出し切る癖がついており、長時間・低強度で足を残しながらペースを作って走るという側面で、なかなかアジャストしきれないなと、ロングライドも簡単じゃないなと感じた200㎞でした。

今シーズンは9月にACP100周年記念のBRMがあるので、もう一度くらいブルベを楽しめたらと思っております。

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