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ねらえ最高速!エアロロードは「昔の名前で出ています」?

WRITTEN BY川ちゅん blog

お久しぶりです、南麻布店のメカ担当の川崎です。

そろそろロードシーズンながら、このご時世、なかなかレース計画が立てられずにヤキモキした毎日ですが、ロードバイクフリークの皆様はどう楽しまれてますでしょうか?

今日は南麻布店より、かなり「亜熱帯な熱さ」のエアロロードをご紹介します。

まず、エアロロードの元祖といえば、やはりスコットのFOILを挙げる人が多いのではないのでしょうか。

翼断面形状と呼ばれる、いわゆるカムテール形状をロードバイクに持ち込んだのもスコットと呼ばれており、古くはDHバーと呼ばれる、タイムトライアルバイクに使われるようなエアロバーを持ち込んだのもスコット。

やはりエアロロードといえばFOIL……しかし、今日ご紹介する「FOIL」はエアロロードとは言え、一味違う「FOIL」です。

TREK Y-FOIL 77

見てくれからして只者ではないこの佇まい……!
非UCIフレームならではなのか、近年のエアロロードが霞むほどの存在感!

今回お客様からご依頼いただきまして、このスーパーにエアロなロードバイクを組ませていただきました!

フレームの側面を這うケーブルルーティングや、吊り下げられたディレイラー台座はどこか実験的というべきか、プログレッシブなムードを感じますね。

ご存知生涯補償のOCLVカーボン、もちろんモノコック形状、しかしながら軽くはありません。
ちなみにOCLVカーボンは91年から取り組んでいる技術だそうですよ!

おっと!この鈍い輝きはチタン!
Cinelliのアイコニックな逸品、グランモステムですね。
時は遡って、Y-FOILはミレニアム前後のバイクですから、フォークはスレッド式、クイルステムの時代であります。
マッチョなモノコックボディに、スレッドステムというのもなかなか往年を感じさせます。

アメリカンブルーのボディに合わせられるのは、なんとカンパニョーロのコンポーネント群。
ブレーキは豪華にも80th記念レターが。
非UCIフレームという育ちもあり、トライアスロン向けのバイクではあるので、BORAエアロクランクもすんなり収まります。

なかなかの存在感……!

今回組ませていただいたY-FOILはSeventy Sevenというモデル、SixtySixというモデルもあるようです。

やはり20年近く前のバイクですから、コンディションや経年のヤレなどはどうかなと心配ではあったのですが、
そこはさすがのTREK、思いのほか堅牢でピンシャンとしていて、私も非常に楽しく触らせていただきました。

しかしTREK、やはりこうギラッとしたアメリカンブルーが似合いますね。

かの『疑惑のチャンピオン』ランス・アームストロングのUSポスタルチームも、やはりアメリカンブルーのチームカラーでした。

組み上げて、各部パーツの微調整に少しばかりの試走を試みましたが、意外なことにその走りにクセはなくスムース。
エキセントリックなスタイリングに反して、ハンドリングは素直で操縦性は悪くありません。
シートチューブがない形状ですから、フワフワした乗り心地かなと思いきや、やはり堅牢なモノコックボディ、意外とカッチリした乗り心地です。

合わせられたエアロホイールもあって、グランフォンドが似合うバイクではございませんが、
平坦な湖畔やサイクリングロードを淡々と風を切って走るには、なかなか楽しめるキャラクターではないでしょうか。

そんなTREK Y-FOILの走りに添えるテーマ曲とも言えるサウンドといえば、Van HalenのJUMPを個人的にはセレクトしたい所。

抜けるようなアメリカンブルーのボディに、ちょっと古いレターのTREKは、こういう開放的なサウンドが似合いますね!
印象的なキーボードのリフが有名なアメリカンサウンドの楽曲ではありますが、
ボーカルのデヴィッド・リーは実はJUMPをあまり気に入っておらず、この曲のリリースの後にバンドを脱退しちゃうんですね。
キーボードよりもギターリフを出してほしかったとか、PVの俺の開脚ジャンプシーンが迫力ないじゃないかとか……

「お前も飛び出してみろよ」と歌っている歌詞ですが、ビルから飛び降りようとしている若者と、それを引き留めようとしている警官をみて、エドワードはインスパイアされたとか……なかなかそんなエピソードを思いつつ聴いてみると、ちょっと面白いかもしれません。

ビチアモーレ南麻布店ではこういった、フレームからのパーツ組み付けのご相談も承っております。
(おっと!リクエストあればバイクに似合うテーマ曲も考えますヨ!)

御徒町にありますビチアモーレ・パーツ館とも連携しておりますので、あちらで選定いただいた部品をこちらで組むことも可能!
今ではちょっと手に入りづらくなってしまった、憧れだったあのパーツ、思い出のあのフレームもビチアモーレにはあるかもしれない!?

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