絶版 金シャマルのスポークを作る
WRITTEN BYbiciamore
blog
南麻布の阿藻です。
先日、お客様より初代シャマルウルトラ ゴールド(通称 金シャマル)
のスポークを曲げてしまったとお持ち込みがありました。
おぉ、、、、、曲がっとる。
振れは3mm以上、シャマルウルトラはアルミスポークなので
この様なスポークの変形があるとその直下で間違いなくそのままでは取れない振れが出ます。
カンパニョーロのスペアパーツリストを引っ張り出すと
「ゴールドシャマルのスポーク、絶版なんです」とお客様。
なので、使える様にしてくれば良いので黒でも良いですよ、と仰るお客様ですが、
うーん、金シャマルに一本だけ黒スポークはなぁ・・・と思いつつ
昔、芦屋店にいた時に自分が冗談で良く言ってた言葉を思い出しました。
「ん〜無いなら塗ったらええねん」
このセリフを言う度に当時の顧客さまや、
店長の黒木にこいつまた言うてるわと失笑されていたのですが
今回こそ塗ってやろうと決意したので
塗装セット引っ張り出して塗ってみました。
まず通常のシャマルウルトラのスポークを手配。
元の質感は散々シャマルを触ってきたので確認済み、
取り敢えず塗料がしっかり定着する様プライマー(下地剤)を吹きます。
無色なので画像では何も変わりませんが、プライマーを吹かないと
塗料とベースによってはすぐに剥げてしまいます。
一晩乾かしまして次、ホワイトサフを塗布。真っ黒のスポークを真っ白にしてしまいます。
これは重要な工程で、金色の塗料は隠蔽力が弱く
黒地に塗ったところで綺麗に発色せず、くすんでしまいます。
一度敢えて白くしてしまう事で発色を良くするのと、下地作りの効果もあるので
手を抜かず、焦らず重ねていきましょう。
ホワイトサフがしっかり乾燥した事を確認した後、
2000番の紙ヤスリで表面を軽くサンディング、塗料の食い付きを良くします。
さぁ金色、塗りましょう。プシューーーーーーー!
無事に金色になりました。
ここで一度、他のスポークとの色合いを確認します。
やっぱり薄いな金色は。乾いたら2回目いきましょう。プッシューーーーーーー!
さっきよりギラギラ感が強くなっています。
乾いたら3回目いきましょう。プシャーーーーーーー!
塗装ムラが無いか確認したら、最後にしっかり乾燥させましょう。
翌日、無事に完成しました。
今回、車用のホルツ缶ゴールドに手を加えて吹きましたが、
メタリック粒子の大きさが違うので、純正スポークと比べるとキラキラ感が若干マイルド。
実は剥げ防止の為にマットクリアを吹いたのですがメタリック粒子が落ち着いてしまいました。
耐久性を重視した結果という事でご容赦下さいませ。
向かいでスタッフ七井がシャマルミレのスポーク交換で格闘中。
私は慣れているのでサクッと塗装したスポークを組み込んでしまいました。
我ながら良い出来です。塗ったよ本当、久々に笑
装着しておりましたスプロケットはスタッフ七井がいつの間にかキッチリ洗浄して
再取り付けしてくれてました。優秀すぎる・・・
無事に完成したのでお渡しさせて頂きます。
ところで今回、シャマルウルトラのゴールドカラー、
金シャマルのスポークを作りましたがお問い合わせ頂ければ作ります。
表面積が狭いので1本塗るのも5本塗るのも変わりません。
シャマルウルトラのスポークを取り寄せしゴールド塗装、1本2800円にて販売致します。
(納期はその都度お伝え致します)
お困りの方は是非ご相談くださいませ。
★現在(2018年11月)は上記サービスを行っておりません。
(顧客様に限りお電話でご確認くださいませ)