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スチールバイクを組む前に。下準備のススメ。

WRITTEN BY早ぴっぴ blog

皆さんこんにちは。南麻布店の早ぴっぴこと早川です。
以前にマイロードバイク「マキエール」をご紹介し、その遍歴を書きましたが、今回は組み上げ前の準備についてご紹介しようと思います。
スチールバイクをバラ完しようという方は、是非ご参考にしていただければ。

フェイシング作業。BBを削っていきます。

さて、スチールなど金属バイクはフェイシングとタッピングという作業をします。
必ずしなければならないというわけではありませんが、100%の性能を出すには必須の工程です。
まずフェイシングとは、BBやヘッドなど回転パーツが当たる面を左右上下平行に整えることです。
買ったままのフレームの多くはフェイシングされず、当たり面に塗装が乗ったままになっています。
それを削って平行を出さないと、軸(クランクシャフト)などに微細な歪みが出て回転を阻害してしまうので、それの予防ですね。

タッピング。ネジ部分全てに行います。

次にタッピング。
タッピングとは、フレームのネジ山を綺麗にすること。「ネジ山をさらう」といった言い回しがされたりします。
ネジ山がきれいだと、まずBBパーツやボルトなどがスルスルと入ってフレームもパーツもトラブルが減りますね。無理やりねじ込んでネジ山を駄目にすること、意外とあります…。
またフェイシングと同じ効果で、ネジ山がデコボコだとBBがまっすぐにならず回転の抵抗になりますので、それの予防です。
やはりネジ山にも塗装が残ったままということは多くあります。是非やっておいた方が、後の憂いがなくなりますよ。

それらが終わったら、シートリーマーをシートチューブにかけます。
シートリーマーはシートポスト差し込み口に乗っている塗装を削り、内壁を平らにする施工です。
これをするとシートポストにイナズマ傷がつくことが減りますし、ポスト全体にまんべんなく圧がかかるようになるので、ずり下がりも減ります。
まあ単純に、シートポストがスルッと入るのは気持ちが良いものデス^^

これらを施工するにあたり、工具はみっちゃん先輩からお借りしました。
実は店の備品ではないんですよ。
あの人は頼めばなんでも出てくるから驚き。ドラえもんか?
しかし確かにあのお腹はドラえもんっぽいぞ。

ぼくドラえもんです(笑)

あとは内部の防錆!
これは必須ではありませんが、末永くスチールに乗りたいならやっておいた方が良いかと思います。
やることは単純で、内部に防錆油を吹くだけ。いつまで効果が続くのかは正直わかりませんが…多分1年は平気じゃないかな?

思い切り吹き付けます。ぼたぼた垂れるくらいで良いのだ。
チューブの小さな空気穴に差し込んで噴霧。

ムラが出ないようにたっぷり吹きます。ちなみに自分が使ったのはエーゼットが出している防錆油。他にはワコーズのラスペネなどでも代用できると思います。

AZの防錆油。とりあえずカタログスペックで選びました(笑)

そして仕上げに刻印部分に墨入れ!
前の記事でご紹介した通り、このマキエールはリペイントしたので刻印部分は塗りつぶされたまま。
しっかり文字を見せて、自分の手で美しいバイクに仕上げていきます( ̄.. ̄)フンス

戻ってきた時の状態。墨入れされていません。
墨入れ完了。うむ、メリハリが良くなった!
綺麗に見えるよう頑張ってなぞりました!

うーん、なかなか良い出来じゃなーい?
ちなみに使ったのはプラモデル用水性塗料。ミスしてもすぐ落とせますが、乾いてしまえば落ちずらいので扱いやすいですよ。

メッキ部分に黒が乗って、このコントラストが美しい…。

そうして組みあがりましたマキエール。
スチールをはじめ金属バイクをバラ完する際には、こういったことをしておけば良いバイク、トラブルのないバイクに仕上がるでしょう。
なお、今回のフェイシングとタッピング、実はほとんど必要ありませんでした。
というのも、修理を依頼したマッキサイクルズさんでやってくれてたようです。マジで良いビルダーさんや…。
ということで、皆さんもやりたいなと思われましたら、マッキサイクルズさんか、みっちゃん個人にお願いしてみてくださいね!(笑)
それでは!

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