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お客様の質問:このバイクに「25C」のタイヤを付けられますか?…に答える。

WRITTEN BYみっちゃん blog

こんにちは!立川店スタッフの三井ことみっちゃんです。いよいよ夏ですね。
みっちゃんは7月から自転車通勤を再開しました。
自宅からビチアモ立川店の往復約5kmを楽しく走っています。
少しずつ距離を伸ばしていこうかな…と考えています。

さて、今回のブログのテーマは、
「このロードバイクに25Cタイヤが付けられますか?」
です。
販売中のロードバイクに皆様からよくいただく質問ですので、
私たちがどのような基準から回答しているかをお知らせできればと思います。

ちなみに最近は「28Cタイヤは装着できますか?」に変わりつつあるような気もします。
一旦、今回のブログでは旧来の23Cより幅広なタイヤを「太いタイヤ」と書くことにしました。

ディスクブレーキロードならワイドリム、25Cのタイヤが付けられる場合がほとんど。ではキャリパーブレーキロードでは??

ディスクブレーキロードもかなり浸透してきて、ミドルグレードぐらいまで切り替わりが進んだように肌感覚で感じます。

ディスクブレーキですと25C、28Cは余裕で付けられますね。
こちらは25Cタイヤです。

「ディスク」ブレーキロードはもちろんワイドリムで25Cや28Cタイヤの装着がほぼ標準仕様です。
ディスクならOKと認識いただいて問題ないと思います。
しかし、問題は「キャリパー」ブレーキのロードバイク。USED市場ではまだまだ「キャリパー」ブレーキロードも多く流通しています。エンデューロやヒルクライム等の大きなサイクルイベントに参加してみると、みなさんのロードバイクを拝見することができますが、肌感覚でおおよそ「ディスク」と「キャリパー」が半々くらいの割合くらいでしょうか。
逆に言うとキャリパーロードもまだまだ現役と言って間違えないと思います。
そうすると、キャリパーブレーキのロードバイクにも25C・28C・30C・32Cタイヤ装着できるのか?
ライダーの方々は疑問に思うかと思います。

判断基準は2点

1、キャリパーブレーキのスペック

キャリパーブレーキのスペックで最大タイヤ幅が規定されている場合があります。
例)シマノのスペック表より抽出。
DURA-ACE(BR-R9200)、ULTEGRA(BR-R8100)、105(BR-R7000)で最大タイヤ太さは28C
DURA-ACE(BR-9000)、ULTEGRA(BR-6800)、105(BR-5800)で最大タイヤ太さは25C

キャリパーブレーキで装着可能タイヤが変化します。 R8000シリーズは28C、5800は25C

シマノの最新型のリムブレーキのレーシンググレードコンポはメーカー推奨でいえばで装着可能なタイヤの最大は28Cですね。

2、フレームとタイヤのクリアランス

パーツスペックがOKなら残りはフレームとタイヤのクリアランスが十分でタイヤが回ればOK。
そこで疑問が出てくるのが十分なクリアランスってどれくらいだろう?

この隙間では使用OKなの??その判断は何だろう?

タイヤはフレームに擦らなければ隙間は何mm位でもOKか???

基準があやふやですと、隙間がどれくらいならOKか?にホイールが回れば隙間1mmでもOKって
考える方から1cm位隙間ないと心配って思う方まで様々です。

こんな時には、自転車の産業規格からタイヤとフレームの隙間はどれくらい必要かと
規定しているかを調べました。
日本産業規格(JIS)D 9304:2019 スポーツ専用自転車、4.5.1.2 タイヤクリアランスの項目で
レーシングバイク(ロードバイク)の規定がございます。
それによるとフレームとタイヤのクリアランスは4mm以上と規定されています。
MTBや一般自転車(ミニベロなど)は6mm以上です。

ちなみにこの規格は改訂されて今の数字になりました。それ以前は2mmでした。
ですので旧規格で23Cタイヤでギリギリを狙った設計のロードバイクの場合は4mmの隙間を
確保できない自転車もあります。自転車も時代と共にいろいろ変化していますね。

お客様から太いタイヤを付けられるかと質問があった場合はこの辺の製造時の規格の背景も
考慮しながら、比較的新しい時代のバイクは4mm以上隙間が確保できれは太いタイヤでも
装着可能ですと回答しています。

最近はさらに太いタイヤが登場し始めています。

今年1月にパナレーサーさんがアジリストやアジリストTLRに30Cや32Cを追加発表しました。
ますますロードバイクのタイヤに太いものが出てきています。
ディスクブレーキロードを所有しているライダーの皆様も自分のバイクに
どの程度の太いタイヤ装着できるのか迷った場合は、4mm以上の隙間が
確保できるか?が基準ですので参考にしてみてください。

簡単な確認方法

4mmの隙間を確認するのにわざわざ物差しやノギスで測るのは面倒ですよね。
そんな時の簡単な確認方法は4mmの六角レンチを使って確認します。
4mm六角レンチの2面幅はもちろん4mmですのでタイヤとフレームの隙間に
タイヤやフレームに接触せずに六角レンチが入れば4mmの隙間が
確保できていることになります。かんたん確認できます!

ということで今回はお問い合わせが多かった販売中のロードバイクに太いタイヤが装着できますか?という質問に対する回答について、パーツのスペックや規格などからの判断方法について書いてみました。
ご自身のロードバイクで太いタイヤに履き替える際にもご参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

ビチアモーレ立川店
みっちゃんこと スタッフ 三井

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